2007年12月06日BtoBマーケティング

プレゼントの魔力

アメリカではくじ引きは"RAFFLE"と呼ばれている。セミナーやイベントでは必ずといっていい程 "Raffle" がプログラムの中に組み込まれている。プレゼントはiPhoneなどの話題のものから、カリブ海旅行など様々だ。ちなみに私も以前単なる勉強会レベルのセミナーでマイクロソフトのマウスを当てたことがある。滅多に当たらないのでうれしく、今も愛用している。( 姉妹ブログ参照 )私が今まで一番驚いた、というより面食らったのは現金のつかみ取りだ。縦長の透明の筒に客が一人が入り込み、内部には1分ほど風が送り込まれ現金が舞い上がる。それをできるだけ多くつかみ取るというものだった。もし日本でやれば、格差社会のこのご時世、特にBtoBイベントでは「お金をなんだと思ってるんだ」と企業の品位を問われるだろう

日本でも、もちろんくじ引きはよく見かける。私も日本のセミナーを数多く企画、運営していた頃、アンケートと引き換えに抽選会を行った。硬い表情の来場者の方がプレゼントを手にした瞬間ニコリと笑顔がこぼれるのは、企画者としては嬉しい瞬間だった。

このセミナーやイベントでのくじ引きには主に二つの目的がある。一つは名刺を確実に入手すること。箱や袋を用意して、「ここに名刺を入れてください。後ほど抽選会があります。」と案内することができる。また詳細な案件情報を知りたい場合には、アンケートの記入を促すこともできる。抽選会をアピールするために、箱や袋は透明のものにしプレゼントと一緒に置いておくと効果的。

もう一つは顧客への好印象づくりだ。experience marketingの一種とも言えるが、何かを経験することによって社名・商品などが顧客の頭に確実にインプットされる。何かが当たればその時の喜びは印象に残るし、例えば競合他社ひしめく、イベントへの出展等では事後のフォローアップの際に「XXを配っていたブースの会社」「○○の抽選会をやっていたブースの会社」という形で印象づけることができる。

ちなみに、この二番目の目的を達成するためには思いっきり「目立つものをプレゼントするか」「できるだけ多くの人に配りまくるか」しなければならない。予算があれば両方を目指すのがベストだが、無い場合にはTPOに応じて目標を設定すべきだ。埋没せず、印象に残ることがポイントだ。

イベント・セミナー等で顧客に配るものを英語では「ギブアウェイ」と呼ぶが、私の経験から失敗例と成功例をご紹介する。

あるコンサルティング会社がセミナーへの来場者のために、ロゴ入りのボールペンを提供していた。セミナーでは来場者はメモを取るためボールペンはギブアウェイとしては適している。しかし、不幸にもセミナー中に書けないボールペンや壊れるボールペンが続出し、一緒に参加していたベテラン営業からは「これではコンサルの質も疑われるな」と辛口な皮肉がこぼれていた。たかだかギブアウェイとはいえ会社のロゴを入れる以上は会社のブランドを背負っていることを意識しなければならない。この会社はおそらく予算的な背景から粗悪品を発注してしまったのだろう。

またよくあるのが会社のロゴ入りのTシャツや帽子のプレゼント。余程ブランドのある企業でない限りはお勧めできない。あなたがそれを着て街中を歩きたいかどうかを判断基準にすれば、お客様がどう感じるか想像できるだろう。私の場合はたいてい押入れの奥深くにしまわれている。

成功例としては、仕事机に置けるものが成功しているように思える。「USB式小型扇風機」「マスコット人形」「PC掃除機」「小鉢の植物」「ユニークなマウス」等など。もし来場者の方が会社でそのギブアウェイを仕事机で使い、部長から「これ面白いねー。どこでもらったの?」「イベントで○○って会社が配ってたんですよ。」「○○ってなんの会社なんだっけ?」などという会話が繰り広げられればしめたものである。あなたの会社のロゴ入りのギブアウェイが一度、仕事机に陣取ることができれば、多くの場合1年以上は居座ることができる。そのギブアウェイがあなたに代わって宣伝し続けてくれるわけだ。

人間は何歳になっても物をプレゼントされたり、くじ引きでわくわくしたり、おもちゃで遊んだりということが基本的には楽しい。少なくとも嫌ではない。堅い雰囲気のビジネスセミナー・ビジネスイベントにも、こうした遊び心を上手く取り入れお客様に好印象を残すことが重要だ。

■ブログランキング参加中■
マーケティング関連ブログサイトはこちらから
にほんブログ村 経営ブログへ

banner2


トラックバックURL

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 


Archives